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大規模修繕・調査
2026.07.22

足場なしで外壁調査はここまでできる|ドローン赤外線調査の実例【マンション・ビル】

大規模修繕の見積もりを取る前に、建物の「本当の状態」を把握できていますか?

外壁のどこにタイルの浮きがあるのか。雨漏りの原因はどの面のどの高さなのか。それが分からないまま見積もりを取ると、「念のため」の項目が積み上がった過大な工事計画になるか、逆に必要な補修が漏れた計画になります。

この記事では、当社が実際に行ったドローン赤外線調査の画像をそのままお見せしながら、足場を組まない外壁調査で何がどこまで分かるのか、費用はどのくらいかかるのかを解説します。

産業用ドローンMatrice 4Tによる外壁調査

当社の調査で使用する産業用点検ドローン DJI Matrice 4T

従来の外壁調査が抱える3つの課題

外壁調査の基本は「打診」です。テストハンマーで外壁を叩き、音の違いでタイルやモルタルの浮きを判定します。確実な方法ですが、建物全面を打診するには大きな制約があります。

第一にコスト。全面打診には足場か高所作業車、またはロープアクセスが必要で、中規模マンションでも調査だけで数百万円かかるケースがあります。第二に期間。足場の設置・解体を含めると数週間単位の工事になります。第三に、調査のためだけに足場を組むと、居住者・テナントへの負担(日照・防犯・騒音)が発生します。

「劣化状況を知りたいだけなのに、知るための費用が高すぎる」——これが多くの管理組合・ビルオーナーが調査を先送りしてしまう理由です。

ドローン赤外線調査とは——国が認めた全面打診の代替手法

ドローン赤外線調査は、赤外線サーモグラフィカメラを搭載したドローンで外壁を撮影し、表面温度の分布から浮き・剥離・漏水の疑い箇所を特定する調査方法です。

タイルやモルタルが下地から浮いていると、その部分は熱の伝わり方が変わり、健全部との間に温度差が生まれます。赤外線カメラはこの温度差を捉えます。水が回っている箇所は逆に温度が下がるため、漏水経路の推定にも使えます。

実際の調査画像をご覧ください。スライダーを左右に動かすと、同じ場所の「肉眼で見える姿」と「赤外線カメラが捉えた姿」を比較できます。

外壁の可視光画像 同一箇所の赤外線画像(温度分布) 赤外線可視光

実際の調査画像。肉眼では均一に見える外壁も、赤外線では温度の分布が面として可視化されます(当社調査物件・都内マンション)

重要なのは、これが「簡易調査」ではないことです。建築基準法12条にもとづく定期報告(特定建築物定期調査)の外壁調査において、ドローンによる赤外線調査は2022年4月施行の改正で国のガイドラインに正式に位置づけられた手法です。竣工・改修から10年を経過したタイル張り等の建物に求められる「全面打診等」の代替として、法定調査にも使用できます。

当社の調査は「撮って終わり」ではなく2段階

赤外線調査には弱点もあります。日射・気温条件によっては温度差が出にくく、映った温度異常が本当に浮きなのか、汚れや設備の影響なのかは、画像だけでは断定できないことがあるのです。

そこで当社は、産業用点検ドローンDJI Matrice 4T(赤外線+高倍率可視光ズーム搭載)を使った2段階方式をとっています。

※使用機材 DJI Matrice 4T の紹介動画(DJI公式)

  1. 一次スクリーニング(赤外線):建物全面を赤外線で撮影し、温度異常のある箇所をすべて洗い出す
  2. 二次検証(可視光ズーム+選択的打診):異常箇所を高倍率ズームでひび割れ・目地の状態まで確認し、必要な箇所だけロープや高所作業車で部分打診。漏水案件では散水試験も組み合わせる

「疑い箇所を全部挙げる」までで終わる調査会社と、「原因まで特定して補修計画に落とす」調査の差は、その後の工事費に直結します。

【事例1】都内マンション:大規模修繕前の全面調査

築30年超・RC造の都内マンションで、2回目の大規模修繕の計画に先立ち、外壁・屋上の全面調査を行いました。

ドローンで撮影した赤外線・可視光の画像は246カット。全カットを解析し、タイル面の浮きの疑い箇所、屋上防水の劣化、シーリングの破断箇所を面ごとにマッピングした報告書を作成しました。

その中の1カットがこちらです。

外壁の可視光画像 同一箇所の赤外線画像(温度分布) 赤外線可視光

可視光でうっすら確認できるタイル面の横方向のクラック(画像中央)が、赤外線では同じラインが温度異常の帯として明確に現れています。目視の劣化サインと温度データが一致する箇所は、優先的に二次検証・補修を行います

ドローン外壁調査の報告書サンプル(劣化箇所マッピング)

調査報告書のサンプル。劣化箇所を面ごとにマッピングしてお渡しします

この調査結果がそのまま修繕項目の根拠になります。「タイル張替は何㎡」「エポキシ注入は何箇所」を実測ベースで積算できるため、”一式いくら”のどんぶり見積もりを排除できます。調査した会社がそのまま施工もできる当社の場合、調査→数量拾い→見積→施工が一気通貫でつながります。

【事例2】商業ビル:止まらない漏水の原因調査(費用実例)

もう1件は、施工中のビルで「漏水が止まらない、足場を掛ける前に外壁の状態を確認したい」というご相談でした。

ご相談を受け、外壁面積約680㎡のドローン赤外線スクリーニング調査を13万円でご契約いただきました。足場を組んで全面打診した場合と比べて桁が一つ変わる金額で、調査自体は操業や工事を止めずに1日で完了します。調査は近日実施予定のため、結果の赤外線画像は実施後にこの記事へ追記します。

漏水調査は「怪しい箇所の当たりをつける」精度が費用を左右します。赤外線で水の回っている面を絞り込んでから散水試験を行えば、闇雲に散水を繰り返すより早く、確実に原因へたどり着けます。

費用の目安

建物の規模・形状・立地(飛行許可の要否)で変わりますが、目安は次の通りです。

外壁赤外線スクリーニング調査10万円台〜(実例:外壁約680㎡で13万円)
報告書作成(全カット解析・劣化マッピング)調査費に含む
二次検証(部分打診・散水試験)範囲に応じて別途お見積もり

足場を組む従来調査の1/5〜1/10程度が相場感です。「まず現状を知る」ためのハードルを大きく下げられます。

こんな方はご相談ください

  • 大規模修繕の見積もりを取る前に、劣化の実態を把握したい管理組合・オーナー様
  • 建築基準法12条の定期報告で外壁の全面打診(10年目)が必要になる建物をお持ちの方
  • 雨漏り・漏水の原因が特定できずお困りの方
  • 施工前に外壁の状態を確認したい塗装・防水・建設会社様(調査のみの外注も承ります)

当社は塗装・防水を含む17業種の建設業許可を持つ施工会社です。調査で終わらず、原因の特定から補修工事、その後の定期報告まで一社で完結できるのが、調査専門会社との一番の違いです。

足場を組む前に、まず「知る」ことから始めませんか?

ドローン外壁調査の詳細・お問い合わせ ▶ 大規模修繕をご検討の方はこちら

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