「シリコンとフッ素と無機、結局どれがいいんですか?」——見積もりの席でいちばん多い質問かもしれません。
先に結論を言うと、「一番高い塗料」が正解のお宅は、実はそれほど多くありません。正解は建物と住まい方によって変わります。この記事では横浜で年間220棟以上を施工している立場から、4つのグレードの違いと、失敗しない選び方の考え方をまとめます。
塗料4グレードの比較表|耐用年数と単価
| 塗料グレード | 耐用年数の目安 | 単価の目安 | ひとことで言うと |
|---|---|---|---|
| シリコン | 約10〜13年 | 2,300〜3,000円/㎡ | 費用を抑えつつ標準的な性能 |
| ラジカル制御型 | 約12〜15年 | 2,500〜3,500円/㎡ | シリコンの弱点を改良した現在の主流 |
| フッ素 | 約15〜20年 | 3,500〜4,500円/㎡ | 紫外線に強い高耐候 |
| 無機 | 約20〜25年 | 4,000〜5,500円/㎡ | 最長クラス。塗り替え回数を減らす |
出典:外壁塗装の費用相場(当社料金表)。耐用年数はメーカー公表の期待値をもとにした目安で、立地・下地の状態で変動します
なお、アクリルやウレタンといった下位グレードは耐用年数が短く、現在の戸建て外壁塗装では主流ではないため、この記事では扱いません。
ここで注意してほしいのは、耐用年数は「その塗料のポテンシャル」であって保証値ではないことです。同じ塗料でも、高台で紫外線をまともに受けるお宅と、日陰の多いお宅では持ちが変わります。そして何より、下地処理が悪ければどのグレードでも早く剥がれます。塗料選びと同じくらい、施工する会社選びが寿命を決めます。
それぞれの特徴と向いているお宅
シリコン|「次」が決まっているお宅に
長年定番だったグレードです。10年前後で住み替え・建て替えの可能性があるお宅や、賃貸に出す予定の物件など、「長持ちより初期費用」が合理的なケースではいまも十分な選択肢です。弱点は、上位グレードに比べて色あせ・チョーキングが早く来ることです。
ラジカル制御型|迷ったらここから検討
塗膜の劣化を進める「ラジカル」の発生を抑える仕組みを持った、比較的新しい世代の塗料です。シリコンに少し費用を足すだけで耐候性が一段上がるため、費用対効果のバランスが良く、いま主流になりつつあるグレードです。比較的新しい世代のため、フッ素や無機ほどの長期実績データがまだ蓄積されていない点は知っておいてください。
フッ素|紫外線の強い立地に
高台・南向き・遮るもののない立地で色あせが早かったお宅には、フッ素以上をおすすめすることが多いです。光沢の持ちがよく、汚れも付きにくいのが特徴です。弱点は単価と、ツヤのある仕上がりが好みに合わない場合があること。マット寄りの質感を求める方は色決めの際にご相談ください。
実例では、定期的にお手入れされていて大きな損傷のなかった中区O様邸で、「既存色を活かしての塗装ご希望でしたので、同じ色のフッ素塗料にて施工させて頂きました」というケースがあります。建物の状態が良いお宅が、色を変えずに耐候性だけ上げる——フッ素はそういう選ばれ方もします。
無機|塗り替えの回数そのものを減らしたい方に
ガラスなどと同じ無機成分を主体にした、現行で最長クラスとされる耐候性を持つグレードです。単価は上がりますが、塗り替え1回分(足場代込みで約100万円前後)を将来スキップできる可能性があるのが最大の価値。実際、当社の施工事例でも無機系(ハイパーリアクターコート無機など)をお選びいただくお宅が増えています。無機塗料の施工事例で実際の仕上がりを見られます。弱点は、塗膜が硬いぶんひび割れへの追従性が低めなことと、施工の難度が高いこと。下地の状態を見て向き不向きを判断する必要があるので、点検なしでの即決はおすすめしません。
「あと何年住むか」から逆算する
グレード選びで私たちが必ず伺うのは「この家に、あと何年住む予定ですか?」です。
| 住まいの予定 | 考え方 |
|---|---|
| 10年以内に住み替え・建て替えの可能性 | シリコン〜ラジカルで十分なことが多い。20年もつ塗料は過剰投資になりがち |
| 15〜20年は住む | ラジカル〜フッ素。立地の紫外線条件で決める |
| ずっと住む・子に残す | 無機を検討する価値が大きい。塗り替え回数が1回減れば足場代ごと浮きます |
| まだ決めていない | 無理に高いグレードにしない。ラジカルを基準に、点検で建物の状態を見てから |
逆に言うと、住まいの予定を聞かずに最上位グレードだけを勧めてくる見積もりには、少し立ち止まってください。塗料のグレードは、営業の都合ではなく暮らしの計画で決めるものです。
総額で比べる|単価の差より足場の回数
単価だけ見るとシリコンと無機で1㎡あたり2,000円ほどの差ですが、総額で効いてくるのはむしろ足場の回数です。足場は1回あたり約15〜20万円。30年住むとして、10年もつ塗料なら3回、20年もつ塗料なら2回で済む——この1回分の差(工事費まるごと約100万円前後)が、グレード選びの本当の比較対象です。
あわせて、外壁と屋根を同時に施工すれば足場は1回で済みます。費用を抑える考え方は費用相場のページにもまとめています。
よくいただく質問
30坪の家だと、グレードでいくら変わりますか?
外壁のみの目安で、30坪はおおむね70〜120万円の幅です。下がシリコン中心、上が無機中心のイメージですが、下地補修の量や足場条件でも動くので、正確には現地調査でお出しします。
安い塗料で回数多く塗るのと、高い塗料で回数を減らすの、どちらが得ですか?
長く住むなら後者が有利なことが多いです。塗料代の差より足場代と手間賃が毎回かかることが効くからです。ただし10年以内に住み替えの可能性があるなら前者が合理的。「あと何年住むか」で答えが変わります。
見積書に「シリコン塗料」としか書いてないのですが。
メーカー名と商品名まで書いてもらってください。同じ「シリコン」でも製品によって性能も価格も違います。商品名が書けない見積もりは比較のしようがないので、そこは遠慮なく求めて大丈夫です。
まとめ
- グレードは「あと何年住むか」から逆算。一番高い塗料が正解とは限らない
- 迷ったらラジカル制御型を基準に、立地と予定で上下させる
- 総額の差は単価より足場の回数。長く住むなら高グレードの元が取れる
- どのグレードでも下地処理が悪ければ早く剥がれる。会社選びが塗料選びと同じくらい重要
私たちホーム・インテリジェンスは横浜市磯子区の根岸駅前に本社を置き、横浜市の外壁塗装を年間220棟以上手がけています。一級塗装技能士が在籍し、Googleの口コミは106件で★5.0(2026年8月時点)をいただいています。建物と暮らしの予定を伺ったうえで、建物と暮らしの予定に合ったグレードをご提案します。
うちにはどのグレードが合う?点検からご提案します
現地調査・お見積りは無料です。住まいの予定を伺ったうえで、
過剰でも過小でもない塗料をご提案します。
年間220棟以上/一級塗装技能士在籍/横浜市内全域に対応
お電話でも受付中:0120-170-110(9:00〜19:00)
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