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リフォーム知恵ブログ
2026.08.25

外壁塗装を安くする方法6つ|やってはいけない節約も正直に解説

外壁と屋根の同時施工のため足場を組んだ戸建て住宅
足場は外壁と屋根で1回にまとめられます。ここがいちばん大きな差になります

「外壁塗装って、どうにかもう少し安くならないですか?」

現地調査に伺うと、かなりの確率でこの質問をいただきます。100万円前後の買い物ですから、当然だと思います。

ただ、ここで正直にお伝えしておきたいことがあります。「値引き交渉」で下がる金額は、実はそれほど大きくありません。本当に効くのは、工事の組み立て方を変えることや、使える制度を取りこぼさないことのほうなんです。

この記事では、横浜市で年間220棟ほど施工している立場から、実際に効果のある方法と、やってはいけない安くし方を分けて書きます。数字は自社の料金表と公的機関の資料に基づいています。

「安くする」には2つの意味がある

同じ「安くする」でも、中身はまったく違います。

※表は横にスクロールできます
やり方下がる金額あとで起きること
無駄を削る数万〜数十万円仕上がりも寿命も変わらない
工程を削る数万〜十数万円数年で塗膜がはがれ、結局もう一度払う

この記事で扱うのは前者だけです。後者は「安くなった」のではなく、支払いを先送りにしただけなので。

そしてもうひとつ。値引き交渉そのものについてですが、まっとうな見積書はもともと適正な単価で組まれているので、そこから大幅に引ける余地はあまりありません。逆に「半額にします」と即答できる会社は、最初の金額が何だったのかという話になります。

費用を抑える6つの方法【効果が大きい順】

複数社の見積書を並べて内訳を比較している手元
比べるのは総額ではなく内訳。同じ「外壁塗装」でも中身が違います

1. 外壁と屋根を同時に施工する(効果:15〜20万円)

これがいちばん大きいです。理由は足場代

足場は㎡あたり700〜900円、一般的な戸建てで約15〜20万円かかります。外壁と屋根を別々の年に工事すると、この足場代を2回払うことになります。同時に行えば1回で済みます。

「まだ屋根は大丈夫だと思うんですが」という場合でも、あと3〜5年以内に塗り替えの可能性があるなら、まとめてしまったほうが総額は下がります。点検のときに、屋根があと何年もつかを確認してみてください。

ここだけは押さえてください

足場代を「無料」「サービス」と書いている見積書は、その分がどこかに乗っているだけです。足場は必ず費用が発生します。単価×面積で計上されているかを見てください。

2. 相見積もりを2〜3社取る(効果:数万〜数十万円)

相場感をつかむためには必要です。ただ、5社も6社も呼ぶ必要はありません。対応だけで疲れますし、判断材料が増えすぎて逆に決められなくなります。

比べるときは総額ではなく内訳を並べてください。同じ「外壁塗装」でも、塗る回数や下地補修の範囲が違えば金額が変わるのは当然です。総額だけ見て安いほうを選ぶと、工程が少ないほうを選んでしまうことがあります。

3. 塗料のグレードを住まい方に合わせる(効果:10〜40万円)

高いグレードほど長持ちしますが、全員にとって正解ではありません

※表は横にスクロールできます
塗料グレード耐用年数の目安単価の目安向いているケース
シリコン約10〜13年2,300〜3,000円/㎡10年後の状況が読めない・売却の可能性がある
ラジカル制御型約12〜15年2,500〜3,500円/㎡費用と耐久のバランスを取りたい
フッ素約15〜20年3,500〜4,500円/㎡高台など日当たりが強い・長く住む
無機約20〜25年4,000〜5,500円/㎡塗り替え回数そのものを減らしたい

出典:外壁塗装の費用相場(当社料金表)

たとえば、あと10年ほどで建て替えや住み替えを考えているお宅に、20年もつ無機塗料をおすすめするのは違うと思っています。逆に高台で紫外線をまともに受けるお宅なら、グレードを上げたほうが長い目では安く済むことが多い。「何年住むか」から逆算するのが、いちばん無駄がありません。

4. 閑散期を狙う(効果:数万円)

塗装は天候に左右される仕事なので、繁忙期と閑散期があります。梅雨や真冬は依頼が減るぶん、日程に融通が利きやすくなります。

ただし期待しすぎないでください。雨で工期が延びるリスクもありますし、値引き幅も大きくはありません。「急いでいないから、業者の都合の良い時期でいいですよ」と伝えておく程度の温度感が現実的です。

5. 付帯部の範囲を整理する(効果:数万円)

雨樋・破風・軒天・雨戸などの付帯部は、まとめて約8〜15万円ほど。ここは本当に今回やる必要があるかを1つずつ確認する余地があります。

ただし海に近い磯子区・中区・金沢区あたりでは話が別です。潮風で金属部分のサビが早く進むので、付帯部を省くと結局そこから傷みます。ここは削る場所ではありません。

6. 火災保険が使えるケースを見逃さない(効果:条件次第)

台風や強風で外壁・屋根が傷んだ場合、火災保険の風災補償で修理費が出ることがあります。横浜は台風の通り道になる年も多いので、可能性はゼロではありません。

ただしここは、次の章で詳しくお話しします。安くする方法であると同時に、いま最もトラブルが多い領域でもあるからです。

やってはいけない「安くする方法」

ローラーで外壁を塗り重ねる職人の手元
下塗り・中塗り・上塗り。この3回はどれも省けません

ここからは逆の話です。短期的には安く見えるのに、結果的に高くつくやり方をまとめます。

  • 3回塗りを2回に減らす——下塗りは密着、中塗り・上塗りは膜厚を作る役割。どれも省けません
  • 高圧洗浄を省く・簡略化する——古い塗膜の粉やコケの上に塗ると、数年で層ごとはがれます
  • 下地補修を飛ばす——ひび割れやコーキングの劣化を放置して塗ると、内部に水が入り続けます
  • DIYで自分で塗る——2階建ての足場なしは転落事故につながります。毎年実際に起きています
  • 「一式」見積もりで安いほうを選ぶ——何が入っていないのかを確認できません
  • その場限りの大幅値引きに飛びつく——翌日には出せない価格には理由があります

特に上の3つは、仕上がった直後は見た目でまったく判別できません。違いが出るのは3〜5年後です。だからこそ、工程が見積書に書かれているかどうかが判断材料になります。

屋根には上らないでください。ご自身で状態を確かめようとして、はしごや屋根から落ちる事故が毎年起きています。気になる場合は、赤外線カメラを積んだドローンで外壁・屋根の調査ができます。危ない思いをする必要はありません。

「保険で自己負担ゼロ」は要注意

火災保険の書類と電卓を前に確認している様子
保険を使うなら、まず自分で保険会社に連絡するのが正しい順番です

火災保険そのものは、正当に使えば有効な手段です。問題は、それを口実にした勧誘が非常に増えていることです。

※表は横にスクロールできます
年度「保険金が使える」住宅修理サービスの相談件数
2010年度111件
2019年度2,684件(約24倍)

出典:国民生活センター「保険金で住宅修理ができると勧誘する事業者に注意!」

約10年で24倍です。しかも相談者の半数以上が70歳以上で、60歳代を含めると4分の3が高齢者だと報告されています。ご実家のことでもあるので、離れて暮らすご家族にも知っておいてほしい話です。

押さえておくべき点は3つです。

  • 経年劣化は保険の対象外——自然に古くなった傷みは、風災補償では出ません
  • 虚偽の申請は契約者本人の責任になる——業者が勧めた場合でも、請求するのは加入者です
  • 「申請サポート」の手数料と違約金に注意——契約内容の説明が不十分なケースが多く報告されています

正しい順番はこれです

台風などで傷んだ心当たりがあるなら、まず加入している損害保険会社に自分で連絡してください。保険金の請求は加入者本人が行うものです。業者に「サポート」を頼む前に、保険会社に聞くのが最短で、いちばん安全です。

なお、こうした勧誘は訪問販売の形で来ることが多いです。断り方や契約後の対処は外壁塗装の悪質業者を見分ける方法にもまとめています。

補助金は使えるのか【2026年8月時点】

正直にお伝えします。横浜市に「外壁塗装だけ」で使える助成金・補助金はありません。市の公式FAQにも明記されています。「横浜市の助成金が使えます」という営業トークがあれば、何の制度か具体的に確認してください。

ただし、国の制度なら可能性があります。

※表は横にスクロールできます
制度対象になる工事塗装との関係
みらいエコ住宅2026事業壁・床・天井の断熱改修を含む幅広いリフォーム塗装単体は対象外。外壁の断熱改修を伴うなら検討価値あり
先進的窓リノベ2026事業窓・ドアの断熱改修足場を使う窓工事を同時にやるなら相性が良い
給湯省エネ2026事業高効率給湯器の設置塗装とは別工事だが、同時期に検討する価値はある

出典:住宅省エネ2026キャンペーン公式サイト(国土交通省・経済産業省・環境省)

🔗 住宅省エネ2026キャンペーン【公式】

みらいエコ住宅2026事業のリフォーム受付は2026年3月31日から12月31日まで(予算上限に達し次第終了)。どの制度も「交付決定前に着工した工事は対象外」です。使いたい制度があるなら、契約前に必ずご相談ください。

見積書の、削れるところと削れないところ

外壁塗装の見積書の内訳を確認している様子
削れる項目と、削ってはいけない項目があります

最後に、見積書の内訳ごとに整理します。金額は一般的な戸建てでの目安です。

※表は横にスクロールできます
項目金額の目安削れるか
足場・飛散防止シート約15〜20万円削れない。ただし屋根と同時施工で1回に減らせる
高圧洗浄約2〜4万円削れない。ここが甘いと塗料が密着しません
下地補修・シーリング約15〜45万円削れない。傷み具合で最も差が出る項目
養生約3〜5万円削れない
外壁塗装(3回塗り)約35〜60万円グレード選択で調整できる
付帯部塗装約8〜15万円範囲は相談できる。ただし海沿いは削らないほうが良い
諸経費・廃材処分工事費の5〜10%削れない

こうして並べると分かるのですが、塗料そのものの金額は総額の一部でしかありません。足場と下地補修と人件費が大きい。「塗料代が安いから総額も安い」とは限らないんです。

私たちが横浜市の外壁塗装で大切にしているのは、この内訳をぜんぶお見せしたうえで「どこを削れて、どこは削っちゃいけないか」を一緒に判断していただくことです。予算に上限があるのは当たり前のことなので、その中でどう最善を作るかを考えます。年間220棟ほど施工していますが、一級塗装技能士が在籍し、Googleの口コミは106件で★5.0をいただいています。

まとめ|削るべきは工程ではなく、無駄

長くなったので、要点だけまとめます。

  • 外壁と屋根の同時施工が最も効果が大きい(足場代15〜20万円が1回で済む)
  • 相見積もりは2〜3社で十分。総額ではなく内訳を比べる
  • 塗料は「あと何年住むか」から逆算して選ぶ。高ければ良いわけではない
  • 高圧洗浄・下地補修・3回塗りは削れない。削ると数年で払い直しになる
  • 「保険で自己負担ゼロ」は10年で相談24倍。まず保険会社に自分で連絡を
  • 横浜市に塗装単体の助成金はない。国の制度は断熱改修とセットなら可能性あり

結局のところ、いちばん確実に安くする方法は「今の建物の状態を正確に知ること」だと思っています。まだ必要のない工事をしないのが、最大の節約なので。

点検だけのご依頼も歓迎です。「まだ大丈夫ですよ、あと3年くらい様子を見ましょう」とお伝えして終わることも普通にあります。

いくらかかるか、まず正確に知りませんか

現地調査・お見積りは無料です。点検だけのご依頼も歓迎します。
他社の見積書を見ながら「この項目は何ですか?」とご相談いただいても構いません。
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