「屋根の劣化が気になる」「新しい屋根に変えたい」とお考えではないでしょうか。このような場合、屋根リフォームによって新しい屋根に生まれ変わらせることができます。
一口に屋根リフォームといってもさまざまな工法があり、費用やかかる期間も異なります。
屋根リフォームで失敗しないためにも、どのような工法があるかや、屋根の種類を把握しておくことが大切です。
この記事では、屋根リフォームの概要や種類、費用、失敗しないためのコツを紹介します。
屋根リフォームとは
屋根のリフォームとは、屋根の機能性向上や劣化対策、デザインを変えるために行うリフォームです。ここでは、屋根リフォームについて詳しく解説します。
屋根リフォームの目的
屋根リフォームの基本的な目的は、建物の保護や機能性の回復、長寿命化などです。
屋根は風雨や紫外線、雪などから家を守る大切な部分ですが、外気にさらされることで経年劣化しやすい部分でもあります。
そこで劣化部分の修繕や屋根の寿命を長くするために、屋根リフォームを行います。
四季がある日本では、夏は灼熱のような暑さとなる一方、冬は雪が積もるほどに寒くなり、秋は台風による大雨や強風リスクもあります。
このような気候の特徴もあり、建物や屋根にかかる負担は大きく、定期的にメンテナンスをしなければなりません。
一方、屋根リフォームの目的として美観もあり、塗装によって屋根に色やつやを表現し、住宅を美しく見せる効果もあります。
屋根の見た目も機能と同様に経年劣化するため、屋根リフォームを行うと外観が生まれ変わることもメリットです。
屋根リフォームの必要性
屋根リフォームは、劣化によって大きな被害が発生し、多大なコストが発生しないためにも必要です。
屋根の劣化を放置していると雨漏りが発生し、室内に雨水が侵入して家財に影響を及ぼす可能性があります。
さらに台風や地震などの自然災害が発生した際に、屋根の機能が低下していると、思わぬ被害につながる可能性にも注意しなければなりません。
例えば、屋根の劣化を放置していると、強風や地震が発生した際に、屋根材の落下や飛散によって人に危害を与える場合もあります。
被害の大きさに比例して修理にかかる費用も増大するため、そうならないためにも定期的に屋根リフォームを行う必要があります。
屋根リフォームの時期
屋根リフォームを行う時期は、10~35年に1回程度が目安です。
期間に大きな差がある理由は、屋根材の種類によって耐久性や機能性が異なるためで、タイミングにも違いが生じます。
ただし、以下のような症状が見られる場合は、早めの屋根リフォームが必要です。
- 屋根の変色
- 塗膜の剥がれ
- チョーキングが発生
- コケ、カビの発生
- 棟板金の劣化
- 屋根材の変形
- 雨漏り
- 傷みが目立つ
これらの症状は屋根の寿命が近づいているサインです。現在の屋根にしてから月日が経過していなくても、気候によって劣化が進んでいる場合もあるため注意しましょう。
屋根の種類
屋根リフォームの種類によっては屋根材を変えることも可能です。ここでは、屋根の種類やそれぞれの特徴を紹介します。
瓦
瓦は粘土を一定の形に成形し、窯で焼いた屋根の仕上げ材のことで、昔ながらの日本家屋で多く使われています。
最近ではセメント瓦やコンクリート瓦などもあり、いずれも耐久性や断熱性、遮音性に優れているのがメリットです。
瓦の種類によっては再塗装が不要であるため、メンテナンスにかかるコストを抑えられます。
一方で、価格が他の屋根材に比べて高価なケースが多く、地震や強風で瓦が屋根から落下するリスクがあるため対策が必要です。
また、瓦の種類によっては重量があるため、耐震性が劣るという点にも注意しましょう。
スレート
スレートは、粘板岩を薄い板状に加工した屋根材や、セメントに繊維素材を混合して薄い板状に加工した屋根材です。
スレートは施工に使用する部分がスレート本体以外にほとんどなく、安い価格で施工できるメリットがあります。
厚さも薄く粘土瓦の半分程度の重さであるため、建物にかかる負担が少なく、耐震性にも優れています。
一方で、他の屋根材に比べるとひび割れしやすいデメリットもあり、塗装が剥げて防水性が失われやすい点に注意が必要です。
塗装が剥げて雨水がしみ込んだり、ひび割れ部分から雨水が侵入したりしやすいデメリットもあります。
金属屋根
金属屋根とは、金属板を使用した屋根のことで、トタンやガルバリウム鋼板を用いたものが主流です。
金属屋根は軽量でなおかつ耐久性に優れており、重たい屋根に比べて耐久性が高いメリットがあります。スレート屋根と比較しても経年劣化が少なく、メンテナンスの頻度を抑えることもできます。
一方で、スレート屋根に比べると初期費用が高いことや、雨があたると振動で音が鳴るため、雨音が気になる場合がある点にも注意が必要です。サビつきやすい点も、他の屋根にはないデメリットといえるでしょう。
金属屋根を選ぶ際には、振動抑制対策が施されている屋根材を選ぶと雨音対策になります。
アスファルトシングル
アスファルトシングルはガラス基材にアスファルトを浸透させ、表面に石粒を吹き付けて接着している屋根材です。
やわらかい素材であるのが特徴で、屋根瓦のようにひび割れたり、金属屋根のようにサビつく心配もありません。石粒で覆っているため、防水性や耐久性に優れており、軽量で耐震性が高いこともメリットです。
一方、アスファルトシングルは薄いシートであるため、強風によって剥がれたり破れたりしやすい点に注意する必要もあります。
また、表面の石粒が落下してくる場合もあり、放っておくと見た目だけでなく、劣化を早める原因になります。
屋根リフォームの種類と費用相場
屋根リフォームには、主に葺き替え・カバー工法・塗装の3種類があります。ここでは、それぞれのリフォームの特徴と費用相場を紹介します。
屋根の葺き替え
屋根の葺き替えとは、既存の屋根材を撤去して下地を補修して新しい屋根材に替えるリフォームで、費用相場は100~250万円です。
屋根材の内部まで確認できるため、必要に応じて補修を行うことによって、建物の寿命を延ばせます。新しい別の屋根材を選択できるため、重たい屋根材から軽い屋根材に変えると、耐震性が高まるのもメリットです。
一方で、既存の屋根材の解体や撤去が必要になるため、他のリフォームに比べると費用や工期がかかりやすいデメリットもあります。
また、屋根材の撤去作業中にホコリや破片が周囲に飛び散るリスクもあり、周辺に挨拶や周知を行っていないと近隣トラブルに発展する場合もあります。
屋根カバー工法
屋根カバー工法とは、既存の屋根材の上から新しい屋根材を被せるリフォームで、費用相場は80~150万円です。
屋根の厚みが増すことによって、断熱効果が高まることや葺き替えと違って廃材が少なく、周囲にホコリや破片が飛び散る心配がありません。
屋根の大きさによって異なるものの、屋根材の撤去や解体が必要ないため、工事期間も短く済むメリットもあります。
一方で、屋根が重くなるため住宅への負担が大きくなり、耐震性が低くなる点に注意しなければなりません。
下地となる野地板が腐食していたり、既存の屋根材が劣化したりしている場合、カバー工法ができない場合もあります。
屋根塗装
屋根塗装とは、既存の屋根の上から塗料を塗り直すリフォームで、費用相場は40~60万円です。
遮熱塗料や断熱塗料などを使って塗装を行うと、建物内部の遮熱性や断熱性を高められます。塗料の塗膜には雨などの水分から屋根材を守る働きもあるため、防水性を高めて雨漏りのリスクを抑えられることもメリットです。
一方で、屋根塗装は塗料を塗ることによって屋根の強度を高められても、劣化の補修はできません。劣化がひどい場合は塗装ではなく、葺き替えや屋根カバー工法によるリフォームが必要となります。
屋根リフォームで失敗しないために
屋根リフォームには多額の費用が必要となるため、失敗しないためにも事前準備を行いましょう。ここでは、屋根リフォームで失敗しないために押さえておきたいポイントを紹介します。
予算に合わせた屋根を選ぶ
屋根リフォームで新しい屋根材の設置を検討している場合、予算に合わせた屋根選びが大切です。
屋根リフォームの規模が大きくなるほど費用も多くかかるため、予算が足りない場合は屋根材を安いものに変更する必要が出てきます。
ただし、屋根材の価格と耐用年数は比例し、安価な屋根材を選んでしまうと、次の屋根リフォームまでのスパンが短くなるため注意が必要です。
価格だけでなく、耐用年数も考慮しながら、予算に合わせて屋根を選びましょう。
屋根の耐用年数を確認する
屋根の耐用年数がどれくらいあるかを確認することも、屋根リフォームで失敗しないためのポイントです。
耐用年数を確認する際には、「その家にどれくらい住み続けるのか」をベースに考える必要もあります。
例えば、現在の家にあと10年くらい住んで、そのあとは引越しを検討しているなら、耐用年数が長く高価な屋根を選ぶ必要はありません。
一方、これからも長く住み続ける予定があるなら、少々高くても耐用年数が長い屋根材を選んだ方がよいでしょう。
屋根リフォームの実績がある業者を選ぶ
屋根リフォームで失敗しないためには、実績があって信頼できるリフォーム業者を選ぶことも大切です。
屋根リフォーム業者の公式サイトをチェックし、どのような実績があるか確認しておきましょう。
また、屋根リフォームに対応している業者は数多くあるため、その中でも自社施工で地域密着型の業者をおすすめします。
自社施工の場合は下請け業者が入らないため、中間マージンがかからず、費用を抑えられます。
地域密着型の業者であれば、地域の気候に詳しく、環境に合わせた最適な屋根リフォームを提案してもらえるでしょう。
外壁リフォームも合わせて検討する
屋根リフォームを行う際には、外壁リフォームを合わせて検討するのもよいでしょう。
外壁リフォームは劣化している外壁に塗装や補修を施すリフォームで、建物の寿命を延ばしたり、機能性を高めたり、美観を目的に行います。
屋根リフォームと合わせて検討した方がいい理由は、外壁リフォームも足場が必要になるためです。足場にかかる費用は、外壁リフォームや屋根リフォームにおける費用の中でも高い割合を占めています。
屋根リフォームと外壁リフォームを同時に行うと、一つの足場で工事ができるため、費用を抑えられるというわけです。
また、足場の設置にかかる時間も節約できるため、全体的な工期を短くできるメリットもあります。
火災保険が適用できる場合がある
台風や竜巻による自然災害で屋根瓦が飛んだり、屋根が剥がれたりした場合、火災保険の風災で補償される場合があります。
他にも、大雪によって屋根が崩落したり、ひょうによって屋根が破損したりした場合も、火災保険の対象です。
これらに該当する場合は加入している保険会社やリフォーム業者に確認し、保険が適用されるか確認しておきましょう。
ただし、経年劣化による損害や施主の過失、リフォーム業者の施工不良による損害は保険の適用外となります。
まとめ
この記事では、屋根リフォームの種類や費用、失敗しないために押さえておきたいポイントを紹介しました。
屋根は風雨や紫外線によって経年劣化するため、定期的な屋根リフォームでメンテナンスが必要です。
劣化した屋根を放置していると、屋根が落下・飛散し、周囲にいる人に被害を及ぼす可能性もあります。
また、屋根リフォームには葺き替え・カバー工法・塗装の3種類があるため、予算やそれぞれのメリット・デメリットを比較して選びましょう。
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